
こんな場所があったら嬉しい
こんな大人が見守っていてくれたら嬉しい
子育てを経験してみて、仕事や家事に追われながら我が子に対応するのと、生徒たちのことだけを考えられる区切られた仕事の時間は似て非なるものだと感じています。
本当はしてあげたいことがたくさんあるのに、日々時間に追われ、お子さんの寝顔を見ながら非力な自分を反省している保護者の方は多いのではないでしょうか。
studioAMuseは、そんな保護者の皆さんの手助けとなり、お子さんに「ここに来ると安心する」と、思ってもらえる場所を目指しています。
そして、ここでの経験を糧に
どんなことも乗り越えられる強さを
身につけられる場所でもあるように。
人と比べてどうこうではなく、自分自身の頑張りや魅力に気づき、それらを自信に変えて魅力的な大人になってくれたら、これほど嬉しいことはありません。

StudioAMuse
Policy
スタジオアミューズの理念

1.
admire
褒めるときはとことん褒める。
「人は誰でも、いいところがある」を信条とし、全員の良いところを見つけ、褒めるときはとことん褒めるようにしています。
身体が軟らかいこと、ジャンプが高いこと、表現力があること、などの踊りにまつわることから、カウントの覚えが速く正確である、リーダーシップを取って全体をよく見てくれる、みんなが疲れているときに面白いことを言って笑わせてくれる、年下の子たちをまとめるのが上手い、先生に言いにくいことでもみんなの気持ちを代弁できる、ストイックさで年下の子たちのお手本になってくれる、など、褒める内容は多岐に渡ります。
元々、子どもたちのいいところに出会えるのが楽しくて始めた仕事でしたが、そうすることで生徒同士も「○○ちゃんはこういうところがすごいよね」と互いを尊敬しあい、今までセンターを務めたことのない子がセンターに抜擢されると、一緒になって喜んでくれるようになりました。
自分に自信を持つことで、自分の喜びだけでなく、仲間の喜びを一緒に分かち合える人になってほしいと思います。
2.
shine personalities in "group"
集団の中で個性を輝かせる
スタジオアミューズでは生徒一人一人の個性を生かすことで1つのクラスをチームとして成立させることを目指しています。
年下の子たちをフォローするだけでなく、個々の得意不得意にも目を向け、仲間の短所は指摘するものではなく互いにカバーするものであると指導します。
一口にダンスと言っても、曲によっても得意不得意があります。
例えば、モダンバレエではカウントを取らずに、音楽を聴いて音に合わせることもあります。
これを感覚的にできる子もいれば、カウントがないと戸惑ってしまう子もいます。
逆に、リズム重視の曲の場合はその逆です。
リズムの有無以外でも、速い曲が得意な子、表情豊かな子、身体の柔らかい子、アクロバットが得意な子など様々です。
互いをリスペクトする下地があれば、どんなチームに入っても自信を持って自分の強みを生かせる子に成長していきます。
どうしたら作品がより良くなるのか、足りないものを自分で考えられれば、チーム全体でより難しい作品に挑戦することもできます。
人のためにすることが、結果的に自分のためにもなることを学んでもらえるような環境を提供しています。


3.
Choreographs
あらゆる意味で振付に自信。
群舞ではジャンルにこだわらずに振付をすることはもちろん、「ちょっと難しいけど、きちんと回数やれば絶対にできる振付」を創るよう心がけています。
すぐにできてしまう子たちには、1部分だけ振付を増やしてスピードを速めたり、移動を複雑にして簡単にはできないようにして難易度を上げつつ、それによって作品に奥行きを出すのがこだわりです。
また難しい振付よりも、展開の速さに目を向けてカノン(同じ振付をカウントをずらしてグループごとに追いかけるように踊る技術)などのテクニックを使い、低学年の子たちには、動きと動きの間に長めの隙間時間を確保するようにしています。同じ作品の中で低学年から高学年までが同じように踊っていても、振付の難易度や踊りやすさに差をつけ、それぞれにとってベストな難易度の振付にすることができます。
また、そのクラスの色、個々の色を出せるように振付は毎回新しく創り、パートを細かく分けて性格や得意に合うものをそれぞれが踊れるように考え抜いています。
これらは、最小限の努力で魅力的な作品を成立させ、たくさんの人に見てもらいたいと思えるような自信をつけるための工夫です。
またソロ作品では個々の良さを最大限に生かせるよう、選曲は生徒と共に考え、「この曲って朝って感じがする」「川がきらきら輝いているみたいな音だね」「夜の湿った暖かい風が吹く月夜の晩に」などイメージを共有し合いながら振付をしていきます。
イメージ先行よりも動き先行が得意な子もいるので、1人ひとりに合わせたオーダーメイドの振付仕様です。
生徒一人ひとりの持つ世界観や長所は、たとえ似ているタイプに見えても全然違うので、どうしたら最も輝かせられるか心を砕きます。
衣装にもこだわり、作品やチーム全体がより素敵に見えることにこだわっています。



子どもの頃のことを思い返すと、楽しいこともたくさんありましたが
辛いこともたくさんあったように思います。
私の学生時代の価値判断の基準は、大袈裟ではなく、「どうしたら裏切られずにすむか」でした。
判断の軸となる基準も明確ではなく、自分の居場所はここなのか、今やっていることは正しいのか、不安でたまりませんでした。
また、踊りは楽しかったものの「自分には踊りしかないのに、本気で頑張って、才能がないことが判明したらどうしたらいいのだろう」と怯え、なかなか本気で打ち込むことができませんでした。
コンクールが苦手で本番は脚が震え、床についているのかさえもわからなくなってしまい、いつの間にか過程ではなく結果のみを求めるようになっていきました。
自分のような子どもがたくさんいるのではないか、その子たちの助けになれればと、生徒に昔の自分を重ね、半ば救済を求めるようにこの仕事を始めました。
子ども達と付き合ってみると、踊りの面でも精神的な面でも、1人ひとりの良さが見えてきます。
踊りを教えていると、どうしても上手い下手が出てきてしまいますが、精神面であれば公平に見てあげることができるため、特に精神面を重視しました。
あなたはここがすごく素敵だね、と褒めると、子ども達は恥ずかしながらもとても嬉しそうに目を輝かせて、その部分にだけは、少しずつ自信をつけていきます。
生徒たちの希望で、大嫌いだったコンクールにも彼らを出しました。
私にとって怖くてたまらないコンクールは、彼らにとってはみんなで出かけていって一緒にごはんを食べ、ついでに踊ってくるという、いわゆる「遠足」のようなものらしく、その新しい価値観には衝撃を受けました。
もちろん、中には結果を求めて努力した子もいます。
当日の出来でしか判断されない結果とは、その日までの頑張りを知っている私から見ればどうでも良いことで、その日までの努力が何よりも彼らの力になるのだと初めて実感することができました。
そうして生徒たちと接するうちに、いつしか昔のダメだった自分を許してあげられるようになりました。
彼らを助けたいと思って始めたこの仕事ですが、自分自身が彼らに学ぶことのほうが圧倒的に多く、私のほうが助けられてばかりです。
そんな子ども達は、私の頃よりもはるかに複雑な情報社会の中を、手探りで懸命に生きています。
それと同時に、核家族が増え、保護者の方はより忙しくなり、子どもに目が行き届いているのか、不安ばかりが大きくなっていくのも感じます。
社会で揉まれるみなさんに、私にできることは些細かもしれません。
でも、踊りを通して不安を少しでも和らげ、生きるのって楽しいなぁ、と思ってもらえたら、最高に幸せです。
